渋谷聡子

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渋谷聡子
「For you」から、「With you」へ

時代の大きく速いうねりの中、
私たちは日々、大量に降り注ぐ情報のシャワーを浴びている。
そんな中、勇気を持ってシャワーのノズルを一度閉じてみる。
やがて訪れるひとときの静寂に、ちょっと不安になったりもするけれど、
静かに耳を澄ますと、コポッコポッと音を立てて清い湧き水がそこに湧いていたことに気づく。
シャワーでかき消されていたその湧き水は、とても小さく決して派手ではないけれど、
この世界に生きるすべての生命1つ1つに宿る、尊く美しい物語。
Fire Worksと、私たちdialog artsの接点は、
この社会に生きる1人ひとりの小さく尊い物語に、耳を澄まし合い、
それぞれの魂が本当に大切にしていることを呼び覚ます対話の場を創ることだ。
彼らと一緒に、対話の場を共にするとき、いつも感じることがある。
それは、相手の年齢や職業、立場を問わず、1人の人間として真正面から向き合い、
相手のことを「自分事」として関わるということ。
人は、「あなたのためを思って」と言うとき、どこかで観察者的・分析的になっている。
いわゆる、「上から目線」というやつだ。
その時点で、相手の痛みや苦しみに本当に寄り添うことはできず、
自分と相手の魂は乖離してしまう。それでは、真の対話は起きない。
あなたのために、ではなく、あなたと共に。
「For you」から、「With you」へ。
相手への評価・判断をやめて、
相手の痛みをまるで自分の痛みのように自分事として、ただただ感じ入ること。
そこから初めて、真の対話がはじまっていくのだと思う。
Fire Worksは、どんなときも誰に対しても365日年中無休で、「With you」だ。
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