ゴールデンスランバー
伊坂幸太郎原作の「ゴールデンスランバー」を昨夜観た。
原作に非常に忠実で、気持ちの良い映画だった。
伊坂幸太郎の本の中では、僕は「砂漠」が一番好きで、
僕が映画化するならば「終末のフール」だと、今でも思っている。
でも、この「ゴールデンスランバー」を読んだ時に、これは映画だなと感じてた。
この本が出る前、「伊坂幸太郎はこれからどこへ向かっていくのだろう」と
好きな作家ではありながら戸惑う部分もあった。
でも、これで一気に突き抜けた感があり、その後の「あるキング」や
最新作「SOSの猿」では、とってもヘンテコリンな世界観で描かれてはいるけれど、
あぁ、帰ってきてくれたと、
しかも凄みを増して帰ってきたとすごく嬉しかった。
そんな中で、観たこの「ゴールデンスランバー」。
最近は伊坂原作といえば、中村監督。
信頼感と相性はぴったりだと思う。お互い作家と監督という間柄の中でも
尊敬しあい、切磋琢磨していける関係は素晴らしいのです。
この映画をみて、僕もオズワルドとまではいかなくても、
人の悪意に、そしてもっと怖い善意に貶められそうになった時、
大切な家族、仲間たちとどのように連絡をとりあい、闘っていけるのか、
真剣に考えてみた。これから会うときにみんなと話して決めておかなきゃなと。
人間の一番の武器、それは人を信じること。いいですね。