青森県立図書館で気がついた
今更ながら、6月に行った青森の旅のつづき。
渋谷家ロケ、そして図書館前夜のこと。青森最後の夜が名残惜しく、3人でまちへくりだす。
例によってタクシーの運転手にうまいお店を紹介してもらったのが、「津軽食事処 濱藤」。
すでに閉店ムードだったが、女将さん(藤林麗子さん)が気持ちの良い人で
ドカドカと美味い酒とさかなを食わしてくれた。FireWorksの青森応援支部をその場で結成。
さて、翌朝9時。行きたかった青森市立図書館はショッピングセンター「アウガ」の中にあり、
まだOPEN前で行けず・・・。そのまま県立図書館へ向かうことに。
青森県立図書館は、車社会のこの町とはいえ、立地が悪いような気がした。ひと気がない・・・。
そして、刑務所が隣にあり、図書館の刑務所側は全て窓がなく、ちょっと暗いイメージ。
とはいえ、奉仕課の川口強さんは、我ら図書館探検隊にとまどいつつも丁寧に案内をしてくれた。感謝。
県立図書館は県内の図書館のサポート中継地点でもあり、特色を持ちずらいのも事実。
そんな中でここの特色といえば、「青森近代文学館」を併設しているところだろう。
太宰治に、寺山修二。僕の好きな作家たちの展示。
でも、なんかさびしいのはなぜだろう。
数日間、青森市内の熱い人たちと会って必ず出てくるはなし。
それは、青森の人の中に眠るスピリッツ。
なぜ、寺山も太宰も、すさまじい才能を発揮しながら、破滅へむかっていくのかというクリエイティビティの源泉。
うまく言えないが、そのドカドカ湧いてくる創造の泉は、破壊を同時にともなっているようだ。
もちろん、クリエイティブには、必ず「破壊と創造」とセットでよくあらわされるように、壊すことが前提にはなる。
けれど、それが青森クリエイティブのすさまじさには、
完璧さやナンバーワーンに突き抜ける美学があると知った。
高みにむかって突き抜けていくさながら、ちょっとでもダメだと自分で思った瞬間に、
全てを打ち壊してしまう美学の意識がずっとずっと昔からあるように感じたんだ。
東北の雄、かつての「日の本ニッポンの発祥の地」青森スピリッツについて、川口さんとも話せたことがうれしい。